建物を所有する家主にとって、自宅の外壁に現れる歪みやひび割れは深刻な悩みの種です。
これらの症状は、単なる見た目の問題に留まらず、建物の健康を左右します。

今回の記事では、外壁の歪みを発生させるひび割れの種類、原因、そして歪みやひび割れに対する適切な修繕方法について解説します。

□外壁のひび割れの種類と原因を解説

外壁のひび割れには、ヘアークラック、乾燥クラック、構造クラック、縁切れクラックなどの種類があります。
ここでは、それぞれの特徴と原因について解説します。

1:ヘアークラック

このタイプのひび割れは、髪の毛のように細いことが特徴です。
主に外壁の塗膜が乾燥して収縮する際に発生し、モルタルやサイディングによく見られます。

2:乾燥クラック

乾燥クラックは、湿式工法で施工されたモルタルやコンクリート外壁に多く発生します。
施工時の水分が乾燥し収縮することで生じるひび割れで、ヘアークラックよりも目立つ特徴があります。

3:構造クラック

地震や地盤沈下などの外的要因により発生します。
外壁の歪みが原因であり、放置すると構造的な問題を引き起こす危険性があります。

4:縁切れクラック

外壁の塗り継ぎ作業によって生じるひび割れで、特に新旧の材料の接合部に発生します。
構造クラックと同様の補修が必要です。

□外壁の歪みやひび割れの適切な修繕方法とは

外壁の修繕方法は、歪みかひび割れかによって異なります。

＊ひび割れの修繕方法

ひび割れが表面的であるヘアークラックの場合は、特に構造的な問題は少ないため、簡易的な補修で対応可能です。
コーキング材を使用し、ひび割れを埋めた後に、塗装をすることが一般的です。

しかし、2mm以上の隙間のあるひび割れの場合は、Vカット工法で補修します。
Vカット工法とはひび割れが起きている部分をV字やU字にカットしてからプライマーやコーキング材を使って補修する方法です。
コーキングが終わり、隙間が埋まったら、塗装をして補修した部分をカバーします。

＊歪みの修繕方法

浮きや歪みが小さい場合は、釘やビスで固定することで、歪みが大きくなることを防ぎます。
また、大きな歪みがある場合は下地も傷んでいる可能性があるので、サイディングの張り替えをします。

□まとめ

この記事では外壁の歪みを発生させるひび割れの種類と原因、そしてひび割れや歪みの修繕方法を解説しました。
ひび割れの種類や歪みの度合いに応じた適切な修繕方法を選ぶことで、家を長持ちさせ、安全を保てます。
外壁の問題は見過ごしやすいものですが、家全体の健康のために、適切な対処が必要です。
ぜひこの記事を参考に、手遅れになる前に家のメンテナンスをしてみましょう。