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2024.07.19お知らせ

外壁クラックの補修基準と補修方法についてご紹介します!

快適で暮らしやすい家づくりをしたいけど、外壁のクラックが気になって、どうすればいいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
外壁のクラックは、放置すると雨漏りや建物の腐食につながる可能性があります。
今回は、外壁のクラック補修について、その種類や幅別の基準、適切な補修方法を解説していきます。

□外壁のクラックとは?補修する基準

外壁に生じるひび割れのことを「クラック」と言います。
クラックは、建物の経年劣化や地震などの外的要因によって発生します。
放置すると、雨漏りや雨水の侵入による建物の腐食が進んでしまうため、酷いヒビ割れの場合は早急な補修が必要です。

1: ヘアクラック
クラック幅が0.3mm以下、深さ4mm以下程度の髪の毛ほどの細いひび割れを、ヘアクラックといいます。
外壁の表面、塗膜のみがひび割れている状態で、モルタル下地まではクラックが届いていない場合がほとんどです。
建物の内部構造に影響を与えるクラックではないため、メンテナンスの緊急性は低く、すぐにクラック補修が必要なものではありません。

一般的なモルタル外壁ほか、サイディングやコンクリート外壁にも発生します。
ヘアクラックの主な原因の1つに、太陽の熱や紫外線による塗膜の経年劣化があります。
外壁素地は、屋外の温度差によって膨張と収縮を繰り返しています。

塗膜が劣化すると、素地の膨張収縮に耐えきれず、亀裂が生じてしまうのです。
塗料の耐用年数よりも大分早い時期にヘアクラックが生じた場合は、使用した塗料に対して乾燥時間が短かった、素地や下塗り・上塗り塗料の相性が悪かったなど、外壁塗装の施工不良が原因の可能性があります。

2: 構造クラック
構造クラックとは、建物の構造に影響を及ぼすひび割れのことです。
貫通クラックとも呼ばれています。
幅が0.3mm以上、深さ5mm以上あるクラックは、構造クラックの可能性が極めて高いでしょう。

外壁表面の塗膜がひび割れているヘアクラックとは違い、外壁の内部に亀裂が入っている状態のため、早急な補修が必要です。
また、たとえ幅0.3mm以下のクラックであっても、1m以内に3つ以上のクラックがある場合は、構造クラックの可能性があります。

構造クラックの主な原因は、地震や不同沈下といった外的要因によって建物に力が加わり、最初は浅かったクラックが、構造体に影響するほどの亀裂へと進行してしまうことです。

設計・施工ミスで建物の構造自体に欠陥がある場合は、地震などで通常よりも多くの揺れや力が加わり、構造クラックが発生しやすくなります。

3: 乾燥クラック
乾燥クラックとは、コンクリートやモルタルが乾燥する際に発生するひび割れのことです。
コンクリートやモルタルは、水分が蒸発する際に体積が縮小します。
その際に、乾燥速度が速すぎたり、水分が不足したりすると、ひび割れが発生してしまうのです。

乾燥クラックは、通常、幅が0.3mm以下で、深さも浅いことが多いため、構造に影響を与えることはほとんどありません。
しかし、放置すると雨水の侵入や外壁の劣化につながる可能性があるため、補修が必要となるケースもあります。

□外壁のクラックの幅別の補修方法

外壁のクラックは、幅によって適切な補修方法が異なります。

幅が狭い場合は、シール工法や樹脂注入工法で補修できますが、幅が広い場合は、カットシーリング充填工法など、より本格的な補修が必要となります。

1: 幅0.3mm以下のクラック
幅0.3mm以下のクラックは、ほとんどの場合、補修しなくても問題ありません。
見た目が気になる場合や、広がるのが心配な場合だけ、補修するのがよいでしょう。
補修方法は、ひび割れにエポキシ樹脂を注入する「シール工法」が最適です。

2: 幅0.3mm~1.0mmのクラック
幅0.3mm以上のクラックは、なるべく早く補修することが望ましいです。
放置すると、外壁の内部に雨水が侵入し、家の躯体や室内への漏水が発生するおそれがあります。
補修方法は、ひび割れに沿って座金を取り付けたあとに樹脂を注入する「樹脂注入工法」が最適です。

3: 幅1.0mm以上のクラック
幅1.0mm以上のクラックは、家の致命的な劣化につながる前に、直ちに補修を行うことを強くおすすめします。
放置すると、外壁からの漏水、鉄筋のサビ、爆裂現象のほか、シロアリの侵入、家の構造体の腐食などにつながるおそれがあります。
補修方法は、ひび割れに沿って溝を掘ったあとに樹脂を充填する「カットシーリング充填工法」が最適です。

□まとめ

外壁のクラックは、放置すると雨漏りや建物の腐食につながる可能性があるため、適切な補修が必要です。
クラックの種類や幅によって、適切な補修方法が異なります。

幅が狭い場合は、シール工法や樹脂注入工法で補修できますが、幅が広い場合は、カットシーリング充填工法など、より本格的な補修が必要となります。
本記事が外壁クラックについて理解を深める参考になれば幸いです。